神戸市は、Park-PFI(公募設置管理制度)を導入する「須磨海浜水族園・海浜公園再整備事業」の事業者を決める公募で、サンケイビルを代表企業とするグループ(神戸須磨Parks+Resorts共同事業体)を優先交渉権者として選定した。
2グループが提案に参加し、次点は大和ハウス工業を代表とするグループだった。施設の老朽化が進む須磨海浜水族園(須磨区若宮町1)を建て替えるとともに、須磨海浜公園(同須磨浦通1)にホテルやにぎわい施設を誘致。民設民営方式でエリア全体を再整備する。10月に基本協定を締結した後、設計に着手する。
優先交渉権グループの構成員はグランビスタホテル&リゾート、三菱倉庫、JR西日本不動産開発、竹中工務店、阪神電気鉄道、芙蓉総合リース。協力企業として阪神園芸、浅井謙建築研究所、E-DESIGNが加わる。
事業区域は公園エリア全体(約14ヘクタール)のうち約10・2ヘクタール。同グループの提案によると東側に園地(区域面積4万8100平方メートル)とにぎわい施設(3棟総延べ2012平方メートル)を配置。中央部に水族館(3棟総延べ2万2271平方メートル)、西側にホテル(7階建て1棟延べ7312平方メートル、70室)と駐車場(立体・平面計1110台)を整備する。
園地には管理事務所・ギャラリー棟や芝生広場、遊具などを設置。にぎわい施設は▽A棟=子育て支援スタジオ、ブック&カフェ▽B棟=キャンプ体験レストラン、グランピング▽C棟=レストラン、カフェ-から成る。
水族館はアクアライブ棟とイルカ棟、シャチ棟で構成し、施設内に鯨類の繁殖を目指す「神戸保全繁殖センター」も設置する。ホテルは全室オーシャンビューとし日本初となるドルフィンラグーンを併設する。ホテル新設に伴い既存の国民宿舎須磨荘は廃止する。
今後は設計を進めた後、2021年度に着工する。各施設の開業・供用開始は駐車場が23年5月、園地・にぎわい施設が同9月、水族館・ホテルが24年3月末を予定。事業者グループは工事着手から30年間、エリア各施設の管理・運営を行う。事業の初期投資は370億円、経済波及効果は年間323億円を見込む。
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