◇憧れてもらえる存在に◇
会社を知ったきっかけは大学の就職課にあった会社案内だった。本棚に並ぶパンフレットをいくつか手に取り、パラパラとめくるうち、見覚えのある青い矢印型の「自動ドア表示ステッカー」が目に留まった。ナブコシステムの会社案内だった。社名に「システム」と入っているがIT系ではなく、飛び込み営業もない。「自分にもできる仕事かも」。そう思い応募した。
営業職として入社した後は、自動ドアを新たに設置した顧客のリストを基に保守契約などの営業に回った。「最初は拙い説明しかできず、あまり話も聞いてもらえなかった。本当に契約が取れるのか不安だった」。初めて契約が取れたのは秋近くになったころで、福祉施設の入り口に設置された自動ドアのメンテナンス契約。サポート体制を気に入ってくれた。それまでに50件以上回った。
現在もメンテナンス営業を続ける。心掛けているのは押し売りにならないこと。自動ドアを全部替えれば、顧客によっては大きな負担になる。顧客の話をよく聞き、本当に必要な人に提案する。
「周りの人のサポートがあるから頑張れる」。分からない時や悩んでいる時には営業部だけでなく、他部署の先輩から助言をもらった。今は後輩も増えたが営業職で入社する女性は少ない。「女性が営業職で入社してきたときに、憧れてもらえる存在になりたい」。まっすぐな瞳でそう語る。
(東京第二メンテナンス支店営業1課主査、たに・なおこ)
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