川崎フロンターレ(川崎市高津区、藁科義弘社長)は9月にも、多摩区で計画する市民スポーツ施設「フロンタウン生田(仮称)」の建設工事に着手する。生田浄水場用地(川崎市有地、多摩区生田1の1の1)の一部に定期借地権を設定して整備。川崎市が15日の市議会環境委員会に報告した。
市上下水道局が所管するふれあい広場と多目的広場の整備に先行着手し、2022年1月にはフロンターレが管理・運営するスポーツ広場の工事に入る。供用開始はふれあい広場が23年1月、多目的広場・スポーツ広場が23年3月、フロンターレのサッカースクール・保育施設などは同4月を予定している。
生田浄水場用地の一部を有効活用する事業。市は19年10月、公募型プロポーザル方式で川崎フロンターレを事業者に選定した。両者は20年間の事業用定期借地権設定契約を結んだ。
フロンターレはサッカーグラウンドやテニスコート、体育館などを備えたスポーツ施設の整備を計画している。敷地面積は約4万8900平方メートル。フロンターレがフロンタウン生田として運営するのは約3万4000平方メートル。「(仮称)生田ふれあい広場」(約7100平方メートル)と「(仮称)生田多目的広場」(約7800平方メートル)は市が所管するが、整備・運営などはフロンターレが一括して担当する。
フロンタウンには照明設備を備えた公式サッカーグラウンド2面、照明設備を備えた屋外テニスコート3面、屋内テニスコート3面、体育館1棟、クラブハウス、スポーツ幼稚園、カフェ・ラウンジなどを整備する。
生田ふれあい広場にはさく井の地下水を利用した親水広場、芝生広場、インクルーシブプレイ広場、震災時の一次避難所などを整備する。生田多目的広場は少年野球やサッカー、ゲートボール、消防訓練など多用途に使用できるグラウンドを整備する計画だ。
市は生田浄水場と潮見台浄水場を廃止して、長沢浄水場に機能を集約する再構築事業を計画。生田浄水場は工業用水道事業専用の浄水場となったため、更新用地として活用するまでの期間、用地を民間に貸し付けて有効活用を図る。
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