◇業界の協力に感謝、いざ大会へ◇
東京五輪・パラリンピックで関係者輸送の円滑化に向け実施されるTDM(交通需要マネジメント)。東京都の担当部署は土木職の女性職員が半数近くを占める。道路などの整備・管理に携わってきたTDM担当課長の山崎かすみさん(写真左)と、統括課長代理(輸送調整担当)の横沢香奈江さんは工事調整を担当し、建設業界などへの協力依頼に奔走してきた。
首都圏の交通混雑緩和には、あらゆる産業界の協力が不可欠だ。TDM関連の説明会は累計で約600回に達する。公共工事だけでなく民間工事の調整に協力を呼び掛けるため、個々の民間発注者や工事現場にも足を運んだ。
山崎さんは「多くの企業に準備してもらった。それだけに延期になり申し訳ない気持ちだった」と振り返る。延期決定後に配属された横沢さんは「戸惑いしかなかった。企業に延期後の対応などをひたすら連絡するしかなかった」。コロナ禍でも混雑緩和が必要な交通状況に変わりはない。春先から広報チラシを関係先に配り始め、説明会を再開。問い合わせも増え、手応えを感じている。
「工事調整は建設業界などの協力無しにはできない。現場での工夫などを考えてもらい感謝している」と山崎さん。大会期間中は24時間体制のシフト勤務で交通状況を管理し関係者輸送を後方支援する。祭典が無事に閉幕するまで気が抜けない日々が続く。
(やまさき・かすみ、よこざわ・かなえ)
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