2021年7月5日月曜日

【英・建築設計会社を傘下に】日本工営、スポーツ施設の関連エンジ事業拡大

カタール「アフマド・ビン・アリ・スタジアム」。
パターン社はスポーツ施設で豊富な実績を持つ(日本工営提供)

  日本工営が世界各国で計画されるスポーツ関連施設の整備プロジェクトをターゲットに、設計・エンジニアリングの受注拡大を目指している。グループの英建築設計会社BDPホールディングス(マンチェスター、ニック・ファルハム最高経営責任者〈CEO〉)が、大規模スタジアムの設計を手掛ける同国の建築設計会社を傘下に収めた。両社のノウハウを生かし、日本工営は都市空間事業のさらなる成長に弾みを付ける考えだ。

 BDPが1日付で、パターン・デザイン(ロンドン、ディペッシュ・パテル取締役)の全株式を取得した。パターン社は2009年の設立。スポーツ関連で高い専門性を持つ。設計案件でBIMなどの先進技術を駆使し業務をこなしている。

 日本工営はパターン社とBDPが保有する豊富な経験を融合し、スタジアムで行われる周辺開発の受注拡大を狙う。両社の経営資源とネットワークを生かし、英国以外の世界各国で都市空間事業の取り組みを一層加速する。

イングランドプレミアリーグ・エヴァートンFCの新スタジアム構想
「The Peoples Project」にも設計で関わっている(日本工営提供)

 パターン社は世界でも著名な大規模スポーツ施設を複数手掛けている。直近では22年のサッカーワールドカップ(W杯)カタール大会で使用する「アフマド・ビン・アリ・スタジアム」など2施設を受注。英リバプールをホームタウンとするプロサッカークラブ、エヴァートンFCの本拠地になる予定の新スタジアム構想(収容人数約5・2万人)の設計にも携わっている。

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