2021年12月8日水曜日

【国内最大規模の流水型ダムに】球磨川流域の新たな流水型ダム、従来計画の位置に建設へ

熊本県相良村にある流水ダムの建設予定地

  国土交通省九州地方整備局は、2020年7月の豪雨災害で大きな被害を受けた球磨川流域の治水対策に関連し、「新たな流水型ダム」の建設地を固めた。球磨川水系川辺川で計画していた貯留型ダムと同じ場所(熊本県相良村)で、流水型ダムとして国内最大規模になる見通し。

 7日に九州整備局の藤巻浩之局長が蒲島郁夫熊本県知事、ダム上流の五木村と建設地の相良村を訪れ、検討段階にあるダムの諸元を説明した。

 ダムは洪水調節専用として建設する。建設地は四浦。従来はアーチ式コンクリートダムだったが、重力式コンクリートダムに変更する。高さは従来と同じ107・5メートル。湛水面積も従来と同様の約3・9平方キロを計画する。堤頂長は約300メートル。総貯水容量は約1億3000万トンで、洪水吐きに可動式ゲートの設置を検討している。

 藤巻局長は従来計画と同じ場所を建設地にした理由について、住民の生活再建状況や仮排水路トンネルの完成などを挙げた。流水型ダムは今後策定する球磨川水系河川整備計画で、治水対策の一つに位置付ける。九州整備局は河川整備計画の策定に向け、球磨川水系学識者懇談会を13日に開きダム諸元を説明する。

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