2021年12月14日火曜日

【現滑走路東西に建設】中部国際空港、新滑走路2本整備へ

中部国際空港の全景(中部国際空港会社提供)

  愛知県の大村秀章知事は13日の定例記者会見で、中部国際空港(愛知県常滑市)にある現滑走路(延長3500メートル、幅60メートル)の東西に新たな滑走路を2本新設する案を表明した。愛知、岐阜、三重の3県、名古屋市と地元経済団体、中部国際空港会社などの関係者でつくる「中部国際空港将来構想推進調整会議」の第2回会合を14日開き、整備案の策定を目指す。

 従来の整備案は2005年に供用開始した現滑走路がある空港島の西側を埋め立て、新たに1本を増設する方向だった。新たな整備案はまず、現滑走路から見て旅客ターミナル側にある東側210メートル先で現在の誘導路を改修し、新たに2本目となる延長3290メートル、幅45メートルの滑走路として整備する。

 2本目の滑走路を整備した後、老朽化が進んでいる現滑走路の大規模修繕工事を実施。この時点で新滑走路を離陸専用、現滑走路は着陸専用にし、発着能力を現行の最大1・2倍に高める。

 その後、2本目の滑走路から760メートル離れた西側の埋め立て地で3本目となる3500メートル、45メートルの新滑走路を建設する。運用後は現滑走路を廃止し、東西の新滑走路2本の運用に切り替える。最終的には空港全体の発着能力は現行の1・6倍に高まる見通しという。

 大村知事によると、2本目の滑走路の総工費は140億円程度を見込む。整備主体は中部国際空港会社を想定している。着工や完成の時期は未定。14日の調整会議で取りまとめを目指す滑走路の整備案は、同調整会議に設けている専門部会が中心となって議論してきた。

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