東京労働局(辻田博局長)は死亡災害が増加している建設業を対象に集中指導を実施する。「年末・年始Safe Work推進強調期間」(12月~2022年1月)に先立ち、事業者団体などに労働災害防止活動のさらなる推進を要請した。
期間中に東京都内の労働基準監督署は400カ所程度の工事現場で指導を実施。8日に辻田局長、22年1月には労働基準部幹部が現場をパトロールする。
21年の建設業の死亡者数は、11月24日時点で18人(前年同期11人)。事故の類型別(10月末時点は15人)でみると「墜落・転落」が8人と半数を占め、「有害物等との接触」が3人、「飛来・落下」「崩壊・倒壊」「激突され」「交通事故」が各1人となった。
都内の建設現場で死亡災害が増えていることを受け、東京労働局と労基署は同期間に、管内の建設工事現場で指導を集中実施する。幹部の現場パトロールを2回(例年1回)実施する。労基署による現場指導も400カ所程度実施する予定だ。
「令和3年度年末・年始Safe Work推進強調期間の実施について」と題する局長名の文書を11月16日付で、労働災害防止団体や事業者団体など計117団体に通知。都内の各現場で安全機運の向上に向けた取り組みを一層推進するよう要請した。
11月30日に都内で記者会見した辻田局長は、5~6月に実施した現場指導(785カ所)により大規模現場で発生件数が減少したものの、「中小の改修工事などで死亡災害が引き続き起きている」と指摘。「現場指導などを通じて現場の問題を分析した。明らかになった問題に対策を講じ災害防止につなげる」と述べた。
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