2021年12月21日火曜日

【「目に見える証」を次世代に】伝承ロード推進機構、22年1月から3・11バスツアー実施へ

保存された気仙沼高校の旧校舎

  東日本大震災の記憶を後世へ--。津波被害の爪痕が残る伝承施設を巡る「陸前高田・気仙沼 3・11伝承ロードバスツアー」が年明けに始まる。主催は東北地方の産学官でつくる「3・11伝承ロード推進機構」(代表理事・今村文彦東北大学災害科学国際研究所所長)。1泊2日の行程で伝承施設を巡り、復旧作業に携わった建設会社の社員ら地元関係者が語り部になり当時の様子を伝える。

 年明け1~2月に10回開催する。一般向けのツアーに先立ち、同機構は報道機関向けのモニターツアーを16~17日に開き、犠牲者を供養する岩手県陸前高田市の海岸山普門寺、宮城県気仙沼市の「東日本大震災遺構・伝承館」などを回った。

 気仙沼市の遺構は「目に見える証」として将来に津波の記憶を残すため、気仙沼向洋高校旧校舎を被災当時のまま保存整備。伝承館で語り部を務める橋本茂善さんは「維持保存にお金はかかるが、未来の子どもたちのために残していきたい」と語った。

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