2021年12月6日月曜日

【土木デザインの在り方示す】土木学会デザイン賞、最優秀に「長門湯本温泉街」など

長門湯本温泉街(土木学会提供)

  土木学会(谷口博昭会長)景観・デザイン委員会主催の「土木学会デザイン賞2021」で、2021年度の最優秀賞と優秀賞、奨励賞の計11作品が決まった。最優秀賞に「高田松原津波復興祈念公園国営追悼・祈念施設」(岩手県陸前高田市)と、「長門湯本温泉街~長門湯本温泉観光まちづくりプロジェクト」(山口県長門市)を選んだ。

 土木学会(谷口博昭会長)は3日、「土木学会デザイン賞2021」の受賞作品を発表した。応募20作品を審査し、最優秀賞に「高田松原津波復興祈念公園国営追悼・祈念施設」(岩手県陸前高田市)と、「長門湯本温泉街~長門湯本温泉観光まちづくりプロジェクト」(山口県長門市)の2作品を選定。優秀賞5作品、奨励賞4作品も選んだ。授賞式は22年1月22日に東京都新宿区の土木学会講堂で行う。=1面参照

 同学会景観・デザイン委員会デザイン賞選考小委員会の中井祐委員長(東京大学大学院工学系研究科社会基盤学専攻教授)は最優秀賞2作品を講評。高田松原津波復興祈念公園国営追悼・祈念施設は、「公共土木のデザインで最も優れた例の一つと思う」と述べた。

 長門湯本温泉街は「民間企業(星野リゾート)が介在することで街づくりの機運を高め温泉街の再生につなげた。(高田松原津波復興祈念公園国営追悼・祈念施設とともに)これからの公共土木事業でデザインのモデルになるだろう」と話した。

高田松原津波復興祈念公園国営追悼・祈念施設
(撮影・吉田誠、土木学会提供)

 デザイン賞は、優れた公共的な空間や構造物の設計作品の表彰を通じて、土木デザインや設計者・デザイナーの重要性を社会に広める目的で毎年選定している。同学会景観・デザイン委員会が01年度に創設した。各賞の概要はホームページで公開している。

 優秀賞、奨励賞の受賞作品は次の通り。

 【優秀賞】

 ▽藤沢駅北口ペデストリアンデッキのリニューアル(神奈川県藤沢市)▽南町田グランベリーパーク(東京都町田市)▽天龍峡大橋(長野県飯田市)▽長崎市まちなか夜間景観整備(長崎市)▽九段坂公園(東京都千代田区)

 【奨励賞】

 ▽さくらみらい橋(横浜市)▽線路敷ボードウォーク広場(大分市)▽水木しげるロードリニューアル事業(鳥取県境港市)▽松原市民松原図書館(大阪府松原市)。

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