2021年12月1日水曜日

【施工は大林組JV】茨城建協、上曽トンネル(茨城県石岡市)で高校生見学会開く

  茨城県建設業協会(石津健光会長)は、茨城県石岡市内のトンネル工事現場で11月29日に高校生などが対象の建設現場見学会を開いた。

 水戸工業高校土木科の1年生40人が参加。完成すると県内最長となる「上曽トンネル」(延長約3・5キロ)で、同市側を掘削する大林組・株木建設・市村土建JVの作業を見学した。工事を発注した県と施工者の株木建設で働く同校OBがトンネルの役割や施工方法を説明し、坑内を歩いた。

 見学したのは、市が事業主となっている「(仮称)上曽トンネル本体工事(石岡工区)」。トンネルの石岡市側1・9キロをNATMで掘削する。2020年3月に着工し約330メートルを掘削した。見学会では同校OBがNATMの手順や掘削機械などを説明。「日本のトンネル技術は世界一と言われている」と紹介した。発破や土砂搬出の1サイクルで1~2メートル掘削が進み、1日に3~7サイクルを実行する現場の工程を解説した。

 「造ったものを使っていただいた時に達成感がある」などと仕事のやりがいや魅力を伝えた。引率の教員は「掘削中の工事はなかなか見られないので、貴重な機会になった。土木の仕事に就いてくれると期待している」と感想を述べた。

 建設現場見学会は、建設関係の学科がある高校、専門学校の生徒に建設業の仕事や魅力を紹介し、入職を促進するのが狙い。21年度は12回計画し今回で全日程を終えた。8校から約400人の生徒と教員が参加した。

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