2016年8月1日月曜日

【回転窓】節水しながら待つ開花

南米原産の小ぶりなヒマワリがようやく咲きかけている。7月に開花するよう家人が早々に種をまいたが、新芽が出るたびに野鳥に摘まれてしまい、梅雨のさなかにそっと植えた分がどうにか育ってきてくれた▼8月に入り暑さも本番。強い日差しに、植物への水やりを欠かしたくはないが、国土交通省関東地方整備局などで構成する利根川水系渇水対策連絡協議会は節水を呼び掛けている。上流にあるダム群の貯水量が心もとないためだ▼「取水制限では済まず、断水していたかもしれない」。ゼネコンで土木工事に長く携わってきた首脳が、首都圏の水不足を懸念し、利水と治水を担うダムの必要性を説いて回っている▼今年の首都圏は、ダム上流の山が記録的な少雪だったのに加え、梅雨も市街地にゲリラ豪雨を降らせた一方で、水源地の降雨量は伸びなかった。雨の降る場所が変わってきているのなら、市街地は排水と同時に貯留機能の強化が求められる。必要なダムの整備もさらに急がねばならない▼たっぷりは難しいから必要な分だけを。ささやかながら節水に努め、ヒマワリの開花を楽しみに待ちたい。

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