国土交通省が、平日に限っていたダムの施設見学と民間主催ツアーの受け入れを9月から休日も行うという。インフラを観光資源として生かすインフラツーリズムの人気が高まる中、治水と利水に欠かせないダムの役割をさらに知ってもらう狙いだ▼現地の職員の協力を得て、堤体内部を常時見学できるダムを増やしたり、未公開エリアに案内したりもする。「土日が休みの人にも見てもらいたい。水源地の活性化にもつなげたい」と同省の担当者。意欲的な取り組みに期待したい▼この8月も各地で豪雨が相次ぐ。台風9号では北上川上流のダム群が2000万立方メートル以上の水をため、宮城県内の被害を防いだ。一方で昨年9月の関東・東北豪雨で茨城県内の堤防が決壊した鬼怒川の上流は雨が少ない。ダム群の貯水量は平年を下回り、取水制限を解除できない▼気象庁によると、列島周辺の気圧配置は台風が接近しやすい状態。必要な場所に必要なだけ雨が降ってくれればよいが、自然はそんなに都合よくはいかない▼洪水と渇水を防ぎ観光客も魅了する。暮らしに欠かせないダムのファンがもっと増えてほしい。
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