加藤建設(愛知県蟹江町、加藤徹社長)は、建設現場などに自生している野草を掲載した「カトケンの草トランプ」を制作した。
環境対策として取り組んでいる「エコミーティング」活動で調査した野草を整理し、野草の開花時期や花の色、生息地、草丈などの特徴をカードに載せた。発注者や近隣住民などに配布するとともに、希望者への無料配布も検討している。
草トランプは野草の種類や絶滅危惧種などが分かるように制作。トランプの数字の1~13に合わせ、1であればキク科の野草のノアザミ、オオキンケイギク、ニホンタンポポ、セイタカアワダチソウの4種類、2であればイネ科のチガヤ、エノコログサ、コバンソウ、ジュズダマの4種類を紹介している。外来種や在来種、絶滅危惧種なども色分けし、ひと目で分かるようにしたほか、トゲがあるもの、食べられる野草、毒のある野草なども表示している。
草トランプを使った独自の遊び方も自社サイトで紹介。野草の種類で独自の役を決めて遊ぶ「草ポーカー」や「神経衰弱」の遊び方も提案している。トランプのケースに付いているQRコードで見ることができる。
同社は、工事着手前に社員が建設現場などを調査し、独自の環境対策を提案、実践する「エコミーティング」活動を2009年から展開中。その中で現場やその周辺に自生する野草を写真撮影し、野草の同定作業(植物名の特定)を行っている。絶滅危惧種が発見されれば、発注者らに報告し、その保護対策を提案、実施している。トランプはこの活動で蓄積された野草の写真を利用した。
同社の石浜謙一自然環境課長は「一つの建設現場で100種類以上の野草の同定作業をすることもある。トランプに掲載した野草はどこにでも自生しているもので、一般の方はもちろんのこと、建設業界の方々にも身近な野草に親しんでもらうことで自然環境に興味を持ってもらいたいと思い、約1年かけて作った。建設会社がこうした環境に配慮しながら工事を進めていることを少しでも理解してもらえればうれしい」と、制作の狙いを語った。
草トランプの詳細は「草トランプ」で検索すると分かる。問い合わせは電子メール(bioto@kato-kensetu.co.jp)で。
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