2018年4月12日木曜日

【落札額は573億円】NHK放送センター建替、第Ⅰ期は竹中工務店JVに

NHK放送センターの完成イメージ
(ⓒ 竹中工務店・久米設計JV)
日本放送協会(NHK)は、「放送センター建替工事(第Ⅰ期)」(設計・施工一括発注)の落札者を竹中工務店・久米設計JVに決めた。落札額は573億円。予定価格は631億4000万円で、落札率は90・7%だった。8日に一般競争入札を開札し、10日に開いた経営委員会で議決された。今月中旬に契約を結ぶ。

 総合評価方式を採用。入札には竹中工務店JVのほか、▽大林組・山下設計・日本設計JV▽大成建設・日建設計・梓設計JV▽清水建設・三菱地所設計JV-の計4JVが参加申請した。4JVはいずれも技術提案書を提出したが、審査途中で指名停止処分を受けた3社が代表企業のJVは失格となった。

 放送センターの所在地は東京都渋谷区神南2の2の1(敷地面積約8・3ha)。新たに建設する施設は、ニュース・ラジオセンターが入る情報棟(地下1階地上9階建て延べ7万9525㎡、高さ48・85m)、映像・音声スタジオや事務室が入る制作事務棟(地下1階地上18階建て延べ約16万㎡、約90m)、スタジオパークやアトリウムを整備する公開棟(4階建て延べ約2万1000㎡、約20m)の3棟。情報棟と制作事務棟は免震構造、公開棟は耐震構造を採用する。

 第Ⅰ期では、新設する3棟や広場、駐車場など施設全体の基本設計と、情報棟の実施設計・施工、既存建物の解体、既存建物への受電系統切り替え工事が含まれる。情報棟は24年3月1日の竣工を予定。入札公告時の工期は同3月31日までと設定していたが、竹中工務店JVの技術提案で1カ月間程度短縮した。受電系統切り替え工事は25年12月26日までに完了させる。
将来的な放送センターの配置イメージ
16年8月に公表した基本計画によると、第Ⅰ期として建設する情報棟は敷地南東部にあるふれあいホールなどを解体した跡地に建設する。第Ⅱ期以降では26~27年に既存東館の大部分を解体し、28~30年に制作事務1期棟を建設、運用を開始する。31~32年には既存の本館、北、西館を解体し、33~35年に制作事務2期棟と公開棟を建設して運用を始める。

 制作事務棟と公開棟の屋上広場をつなぐ4階レベルの人工地盤や駐車場の整備を経て、36年の全体完成を目指す。既存のNHKホール(地下2階地上5階建て延べ2万1080㎡)はそのまま使う計画だ。

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