地震や豪雨、土砂崩れなどに見舞われた時、建設会社は地域の守り手として被災地に駆け付け、応急復旧に当たる▼地道で時に危険が伴う活動を担う人たちは強い使命感を持って災害の最前線に立っている。建設業界のそうした役割にスポットが当たるケースは残念ながら少ない▼「災害が起きるたびに悔しい思いをしていた」。そう語る自民党参院議員の足立敏之氏は国土交通省時代、自然災害の発生現場に急行し自治体の活動を支援する「テックフォース(緊急災害対策派遣隊)」の創設に携わった▼災害に限らず現場で奮闘する人たちに光を当て、建設産業の役割を知ってもらう。ここ数年、建設産業に関わりがある官民の関係者はこの課題と正面から向き合い試行錯誤を重ねてきた。これをすれば正解という明確な答えがなく、情報を発信しても受け手がどう捉えるかも分からない。広報活動の難しさはこの辺りにあるのだろう▼本紙は先日、『建設業で本当にあった59話の心温まる物語』という冊子を発刊した。何げない日常の出来事から生まれる失敗談や感動話…。建設産業の魅力の一端を知ってもらえればと願っている。
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