2018年4月18日水曜日

【回転窓】手段なければ発明を

今日4月18日は「発明の日」。1885(明治18)年のこの日、特許法の前身「専売特許条例」が公布されたことに由来した記念日である▼特許庁が今年の「発明の日」に合わせ、産業財産権制度の重要性を考えるきかっけにしてほしいと制作したポスターの標語は「手段が無ければ発明しよう!」。日本の知的財産立国へ向けた姿勢がうまく表現されている▼産業分野の発明や発見が日本の近代化の大きな原動力となったのは論をまたない。だが、過去には画期的な技術の発明者が特許を取得できなかった事例もあったようだ▼生活に身近な乾電池の発明者もその一人。明治時代に屋井先蔵が29歳の若さで発明するも、資金が無く特許を出願できなかったため「世界初の乾電池の発明者」の名誉は得られたなかったという(『30の発明からよむ日本史』池内了監修、日経ビジネス人文庫)▼世界知的所有権機関が先月公表した2017年特許の国際出願件数で、中国が日本を抜いて米国に次ぐ2位となった。出願数だけで言えることでないが、国際特許の取得に出遅れてしまう影響は計り知れない。知的財産権分野の動向が気になる。

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