◇いずれ現場を取り仕切れるように◇
永住権を取得し外国人職人として働くセラーノさんはフィリピン出身。19歳で子宝に恵まれて結婚した後、21歳になった10年前、妻の家族が住む日本にやってきた。
食品会社などに勤務した後、なかなか仕事が見つからず苦労していた。そんな時、偶然見つけた社員募集の案内をきっかけに、建築塗装を手掛けるKMユナイテッド(京都市下京区、竹延幸雄社長)に入社を決めた。今から4年半前の出来事だったという。
以来、数々の現場で塗装施工の仕事に携わった。その数は既に数十件に上るが、それぞれの現場に思い出があり、忘れられない事柄となっているという。
「色を付ける現場が予定通りに仕上がると『やったー』とうれしい気持ちになる」
楽しそうに塗装職人として仕事する姿を目にして、妻と11歳の息子さん、そして5歳になる娘さんも応援してくれるそう。技能を高めようと自宅でも塗装の練習をしていると、興味津々の娘さんが一緒に練習したいとせがんでくる。かわいい盛りの娘さんの楽しそうな姿を見るのが、今は「何よりうれしい」と目を細めながら話す。
31歳のセラーノさんはこれからも塗装職人として技を磨き、仕事を続けていきたいという。
「いずれは自分で現場を取り仕切れるようになりたい」。そんな夢を抱きながら、毎日の仕事に取り組んでいる。
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