新年度が始まり1週間。新社会人は研修をはじめ、学生の頃とまったく違う日常を過ごしているだろう。知らないことにとまどい、覚えることが多く、新鮮な毎日を楽しむ余裕がないかもしれない▼「『よく頑張ったな。この喜びを忘れるな』と上司が言ってくれたのを鮮明に覚えている」。ある研修会で講師を務めた元ゼネコン支店長が、そうアドバイスしていた。初めは誰もが新人。多くの先輩が温かく見守ってくれていることを忘れずにいてほしい▼緊張の5日間を過ごし、週末の2日間をほっとした気持ちで過ごした人も多かろう。18年度から、複数の建設業界団体が会員企業と共に統一土曜閉所運動を開始した。来年度からさらに閉所日を増やす団体も少なくない▼団体の運動は、若い人材の確保と定着を促すのが狙い。日本建設業連合会の山内隆司会長は「週休2日が当然と受け止めてもらえるよう努力する」と話す▼多くの若者を迎え入れてきた建設産業。将来を担う人たちが安心して未来を託せる環境整備の責任は、どの時代でも変わらない。業界を挙げた働き方改革の成果が確実に出るよう今後に期待したい。
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