阪神高速道路会社は25日未明、阪神高速16号大阪港線東行きと1号環状線北行きを結ぶ「西船場ジャンクション(JCT)改築(信濃橋渡り線)事業」で、同JCT信濃橋入路が本町通をまたぐための鋼単純合成鈑桁を架設した。
橋桁は長さ約37メートル、幅5・75メートル、重量49トンで、550トンつりの大型クレーンで慎重に設置=写真。本町通のように昼夜問わず交通量が多い道路を通行止めにした大規模桁架設はこの事業では最後になる。
橋桁は架設前に、本町通の北側にある作業ヤードで組み立て、7輪多軸特殊台車に乗せ環状線西側の狭い側道を南側へ進み本町通との交差部で停止、本町通りで待機していた大型クレーンが桁を玉掛けした。施工関係者が入路構造物と西側のビルに接触しないよう情報交換しながら、橋桁をつり上げ桁を据え付けた。工事は横河ブリッジ・横河工事JVが担当。
今回架設した橋桁には、RC床版と比べ約半分の重量になるワッフル型超高強度繊維補強コンクリート(UFC)道路橋床版(阪神高速道路会社と鹿島が共同開発)を国内で初適用することも決まっている。
同事業では、大阪港線東行きと環状線北行き連結する渡り線(1車線、約180メートル)の新設に加え、大阪港線の阿波座付近約800メートル(2018年5月先行供用)と、環状線の信濃橋付近約710メートルで1車線分を拡幅し、渋滞緩和を図る。渡り線を環状線北行きにつなぐスペースを確保するため、渡り線の西側に環状線信濃橋入路(1車線、約260メートル)も再整備中だ。
現在、大阪港線から環状線北行に進入するには、約5分かけて環状線南半分(約5・5キロ)を迂回(うかい)することが必要だが、渡り線が開通すると迂回が解消する。桁工事は入路入り口付近のPC桁と、環状線拡幅区間土佐堀出口付近の桁の2カ所が残る。JCT改築事業は年度内の完成を予定している。
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