2019年5月22日水曜日

【回転窓】ものづくりをどう伝える

「ものづくりの楽しさを知る前に辞めていく」。先日、あるゼネコンの現場所長が昨年入社したばかりの新人技術者が退職したことを、こう嘆いていた▼やりがいや達成感は自分にしか感じ取れないものだ。つらくても諦めず、最後まで頑張った人でなければ喜びは味わえない。業界で働く人は建設業の仕事はやりがいがあると異口同音に話す。ただ外部の人にはなかなか伝わらない▼建設技能者を育成する富士教育訓練センター(静岡県富士宮市)で昨年行われた実務施工体験研修に、千葉県内の小学校教員2人が初めて参加した。躯体実習や東京スカイツリーなどの建設状況をまとめた映像講習などを2泊3日で受講した▼1人の先生が研修後に感想を寄せた。「スカイツリーのような大きなものではなくても、ものづくりの素晴らしさを私たち教師もしっかり伝えなくてはいけない。子供たちにたくさんの可能性を感じさせなくてはいけない。未来を担う子供たちに、価値のあるものを伝えていくのは私たちなのだ」▼この講習は教員免許更新講習(10年に1回)に対応した講座だそう。ぜひ多くの先生方に受講してほしい。

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