2019年春の褒章と叙勲の受章者が決まり、政府から発表された。例年は5月初旬に親授式や伝達式が行われるが、今年は天皇陛下の退位と即位に伴い、日程が1カ月余り繰り下げられた▼さまざまな分野の第一線で活躍されてきた方、地域の安全や安心、社会奉仕などの活動に尽力された方などが受章された。長年の努力と功績に敬意を表したい▼褒章受章者の顔ぶれを見ると、建築家の隈研吾氏が紫綬褒章、小島組の小島徳明社長が藍綬褒章を受章。各界に目を向けると、歌手の石川さゆりさんや囲碁の趙治勲名誉名人らが受章者に名を連ねる▼若手の台頭が著しい囲碁界にあって、趙名誉名人は受章を契機に「もう一回頂上を目指す気持ちになれれば」と話したそうだ。史上1位の74タイトルを獲得するなど、半世紀にわたって輝かしい戦績を残してきた。頂点を極めた人がさらに上を目指そうとする。精神力を少しでも見習わなければと思う▼仕事が忙しくなると「なぜ自分だけが」と愚痴の一つもこぼしたくなる。ただ仕事が山積みになった理由はほぼ自分にある。ぶつくさと不満をこぼす前にまずは責任を果たさねば。
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