2019年5月28日火曜日

【回転窓】どう打つ次の一手

蒸気自動車が欧州で誕生したのは18世紀。人や荷物を運ぶ機械として使われるようになり、その後、電気自動車やガソリン自動車が発明された▼今や巨大産業に成長した自動車業界で欧米連合のフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)と仏自動車大手のルノーが経営統合も視野に入れ、提携協議に入っているという▼ニュースを報じた欧米メディアによると、両社は自動運転や電気自動車(EV)など日進月歩で高度化している技術を共同開発するそうだ。ルノーは日産、三菱自動車と深い関係にあり、この3社連合にFCAが参加した場合、合計販売台数は1500万台(2018年)を超え、現在トップの独フォルクスワーゲンを上回る▼世界規模で繰り広げられる将来を見据えた自動車産業の再編。成長が期待できる新興国市場の需要をカバーしながら、産業の垣根を越えた事業展開への布石も打ち続ける▼先日、パナソニックとの住宅関連事業の統合を発表したトヨタ自動車も仲間づくりに余念がなく、虎視眈々(たんたん)と成長を狙う。建設産業はどのような将来像を描くのか。次の一手に期待したい。

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