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担い手確保は多くの企業にとって重要な経営課題の一つ。これまで業界間、企業間で激しい人材獲得競争が繰り広げられてきた。建設関係各社も採用活動に知恵を絞っているが、苦戦も目立つ。
次代を担う若者や女性にうまくアプローチするには、彼らが置かれた現状への理解が欠かせないだろう。就職活動時期を迎えた学生向けの著書などがあるブロガー兼ライターのトイアンナさんに就活戦線の動向を聞き、建設業界が取るべき今後の採用戦略を探った。
□学生が求めるのはー企業の成長?ワークライフ・バランス?□
バブル期並みの売り手市場がここ5年ほど続いた。就活市場が学生優位となったことで、若手と中堅以上の世代間に文化差が生まれている。最も大きな変化はハラスメントの定義がかなり広がったことだ。ベテラン社員が飲み会の場で、男性社員に恋人の有無を尋ねる光景は一昔前ならよく見られた。だが現代ではセクシュアルハラスメントと取られかねない。ハラスメントには訴訟のリスクもある。知らなかったでは済まされなくなっている。
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