近所の小学校でようやく入学式が開かれた。「練習できた入学式の経験は貴重かもしれませんね」。感染症の不安もあって張り詰めた雰囲気を和まそうと、校長が明るくあいさつしていた▼参加を親に限り、検温とマスクの着用を義務付けた。在校生は新入生がくぐるアーチを持つ6年生の十数人だけ。様相が一変した式典だったが、晴れの日を迎えられた1年生には思い出に残る出来事になったはず▼建設現場も様変わりした。朝礼の参加者を絞り、密集・密閉・密接を回避した作業が続く。従業員の距離を確保しようと、ある建設会社は本社の隣に仮設事務所を設けた▼現場は熱中症への備えも進む。体内に熱をこもらせてしまいかねないマスクに代えて、顔や口を覆うフェースカバリングやマウスシールドを導入する建設会社が目立つ。素材を工夫した冷感マスクも注目だ▼日常を取り戻しつつある学校だが、運動会の予定を変更する可能性があるそうだ。学校も職場も感染症との共存を避けて通ることはできないだろう。梅雨の降雨が水不足にならない程度で済むよう祈りつつ、夏の新しい過ごし方に目を向けはじめよう。
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