近所の皆さんが草花の手入れをしている一画に、伸びにくいと口コミで伝わってきた芝生を植えるのを手伝ってから3カ月。鮮やかな緑のじゅうたんが広がってきた▼木陰になる時間帯があり一休みしながら談笑する人もいる地域の憩いの場。一般的な芝に比べると、品種改良の成果で夏のよく生育する時期の芝刈りを大きく減らせるそうだ▼6月に入った。新型コロナウイルスの感染防止で在宅勤務が増えてから2カ月余り。きょうから本格的に出社する人が少なくないと聞いた。通勤も仕事中も休憩も感染防止対策を講じながらの行動が求められる▼対策を徹底した上で営業エリアを広げる商業施設が増え、運営を再開する大型店舗や水族館などもある。消費を促しつつも感染症が再び流行する事態は避けねばならず、新しい生活様式を日常にしなければならない▼芝の近くの鉢植えからひまわりの芽が出た。手入れをする男性が「少しずつ育っていくね」と話していた。経済の回復に消費とにぎわいの拡大は必要だがゆっくりと少しずつ。ウイルスを意識した暮らし方が整うほど、安心して過ごせる日が増えるに違いない。
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