17年春に卒業する学生の就職活動で会社説明会が1日に解禁され、中央工学校が2日、東京都北区の本校舎で合同企業説明会を開いた。
技術者不足の建設業界を象徴するように建築、土木、設計、測量、造園、設備などの分野から過去最大の268社が参加。参加企業は前年比3割増となり、同校は午前と午後に分けて企業を入れ替えるという異例の対応を取った。
大学だけでなく、工業系専門学校での人材獲得競争も過熱気味だ。 同校によると、春の企業合同説明会への参加企業は昨年が210社で過去最高だったが、今年はそれを58社も上回った。
午前の部に参加したURコミュニティの担当者は「昨年より競争は厳しい」と参加企業の多さに驚きの表情を見せた。自社での採用活動を始めて2年目を迎えた同社は昨年も参加。学生1人(建築系施工管理)の採用を決め、今年4月に入社する。
北区王子に本社を構える川田工業は毎年、同校の説明会に参加。主に土木の施工管理、CADオペレーターを担う人材を採用してきた。同社の担当者は「土木を学んだ学生は非常にレベルが高い」と評価する一方、「いろんな業種で採りたいと思うが、これだけの企業が出ているとは」と驚いていた。
参加企業が最も狙うのは、現場で施工管理を担う技術系人材。同校出身の技術者9人を抱える新三平建設の担当者は「建築の施工管理ができる人材をぜひ採りたい」と初めて説明会に参加した。戸田道路は、川上修二取締役管理部長が同校出身の技術者と共に参加し、「出身者が8人いる。優秀なのは分かっている。施工管理系の人材が欲しい。今年は採れなかったが、来年こそは採用したい」と意気込む。
午後の部には清水建設、古久根建設、福田組、大木建設、多田建設、向井建設、フジタ道路、大成温調、鹿島建物総合管理なども参加した。現場の将来を担う優秀な若手の獲得に向け、採用担当者の手腕も問われる。
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