◇知識と経験重ねて夢を実現◇
公共交通の便が悪い地方で育ち、車社会で道路は常に身近な存在だった。他の交通インフラと違って道路は24時間流れが止まらず、地域の住民の生活や経済に欠かせない。
小さいころから都市開発に興味があった。「地方の街を元気にしたい」と考え、大学では街づくり関連のことを学べる土木系の学科を選んだが、入学後は自然と構造物に関心が移り、建設と維持管理の両方の立場から事業に携われる東日本高速道路会社を就職先に選んだ。
入社3年目。仙台の管理事務所で2年働き、半年ほど前にグループ会社の現在の職場に出向。道路や休憩施設などの維持管理に当たる。
道路の利用者や地元の人たちの意見や思いに直接触れることが多い。大変だが、「やったことが目に見える形で実感できるからやりがいもある」。まだまだ半人前でデスクワークに手間を取られる反省の日々。もっと現場に出られるようにするため、より効率的な仕事のやり方を常に考えている。
女性の技術職は増えつつあるが、長く勤める人は少ない。「自分たちの働き方が次のモデルになるよう、結婚や出産・育児といった人生のイベントを経て働き続ける姿を見せたい」と思う。
いつかは現場で橋やトンネルの建設に携わることを夢見る。老朽化で管理の仕事の重要性も一段と増す。「地方の高速道路をより効率的に維持しながら地元の活性化にも貢献したい」。知識と経験を積み重ね、多くの夢の実現を目指す。
(みやた・まみ)
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