2021年4月2日金曜日

【回転窓】多様な意見を吸い上げて

 飲み会やたばこ部屋などの恒例メンバーで議論するような企業は要注意--。多様な人材が互いに認め合って働く「ダイバーシティー&インクルージョン」の推進で、トップが意識すべき点に経団連が挙げた項目の一つだ▼暗黙のルールで結び付いた人間で話し合うのではなく、意欲と能力がある人を積極的に登用すべきだと指摘する。多様性の意義をトップ自らの言葉で語ることが重要とも。メッセージを担当部署に任せるようでは発信力に疑問符が付く▼1日に各地で入社式や入庁式が開かれた。人生の新たな門出に立った新人たちは、真剣なまなざしでトップの言葉に耳を傾けていたことだろう▼新型コロナウイルスの影響などでオンラインで参加したケースもあったのではないか。画面越しであろうと、言葉に魂が込められていればしっかりと伝わる▼今年の新社会人はコロナ禍で就職活動を余儀なくされた。苦労が多かっただろうが、厳しい経験を突破力の醸成につなげれば将来への糧となる。そうした若手らの声は組織の成長に役立つはずだ。多様な意見を吸い上げ、より良い道を探る。そうした姿勢を大事にしたい。

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