2021年4月7日水曜日

【過酷な環境乗り越え設備更新に貢献】関電工、南極観測隊から社員2人が帰国

  関電工の社員で南極地域観測第61次越冬隊の村松浩太さん(参加期間2019年11月~21年2月)と第62次夏隊の正治徹一さん(20年11月~21年2月)が任務を終え、2月下旬に帰国した。

 2人は太陽光発電パネルの取り付けや照明器具の交換などを担当。6日に東京都内の本社で会見し「厳しい環境での作業だったが、貴重な経験ができた」(村松さん)などと語った。2人は営業統轄本部施工品質ユニット技術企画部に所属している。

 2人は情報・システム研究機構国立極地研究所の要請で参加。村松さんは「南極隊に会社が参加していることを知り、挑戦したい」と立候補した。正治さんは「研修時に南極隊の話を聞いて興味を持った」と赴任の経緯を話す。

 南極ではブリザードが吹き荒れることもあり除雪作業を行いながらも、南極の昭和基地内の電気・空調設備の設営や保守管理などを担った。普段の業務では使わない移動式クレーンを駆使して資材の荷揚げや運搬など幅広い業務に当たった。昭和基地には古い設備が多く、蛍光灯の照明器具がある。発電機の容量もあるため照明器具をLED化して発電機の負荷低減に尽力した。

任務を終え帰国した村松さん㊧と正治さん

 南極の業務を通じて村松さんは「他分野の人と関わることで育ってきた環境や考え方、価値観、発想を知れた。刺激になった」と振り返る。正治さんは「限られた時間や道具の中で効率よく作業するにはどうしたらいいか勉強になった」と今後の業務に生かす姿勢だ。

 同社は1986年の第28次観測隊から越冬隊に25回、夏隊で13回、社員を派遣している。現在は上原誠さんが第62次越冬隊に参加している。

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