2021年4月30日金曜日

【4段階で工事実施、改修面積8.9万㎡】関空第1ターミナル改修、大林組と契約

4階新保安検査場の完成イメージ

  関西エアポート(山谷佳之社長兼最高経営責任者〈CEO〉)は、関西国際空港第1ターミナル(T1)のリノベーション工事で大林組と契約を結んだ。コロナ禍で工事スケジュールが遅れたが、2025年国際博覧会(大阪・関西万博)までに国際線の出発エリアや新保安検査場など主要機能の供用を目指す。5月28日から本格的に工事を始める。契約額は非公表。

 リノベーション工事は4段階で進め、第1段階では国内線エリアの増築・改修と本館3階国際線到着動線を増築。第2段階で2階中央に国際線出発エリアを新設し、一般エリアに商業施設を設ける。第3段階で4階保安検査場エリアの増築や3階国際線ラウンジを新設。第4段階では2階国際線の出発エリア(南北)の拡張を予定する。全体の改修面積は約8万9000平方メートル。

 保安検査場を集約するほか、自動チェックインやスマートレーン、自動化ゲートを設けて混雑を緩和。国内、国際両線のエリアを見直し、国内線を南ウイングに移す一方、既存国内線エリアを国際線に変更することで一体的に運用する。国際線の出発エリアの面積は60%拡大し、駐機スポットは34カ所から39カ所に増やす。総事業費は約700億円を見込む。

 22年秋ごろに2階の新国内線エリアなどの運用を開始し、23年冬ごろに2階国際線出発エリア(中央)の供用を予定。万博前の25年春ごろに4階新保安検査場と3階国際線ラウンジの運用を予定。その後、26年秋ごろに2階国際線出発エリアの南北商業施設が運用する予定。

 山谷社長は「今後の航空需要に着実に対応するとともに、万博の際にはファーストパビリオンにふさわしい機能を提供し、快適で新しい旅の体験ができる空港を目指す」とコメント。大林組の蓮輪賢治社長は「ファーストパビリオンとして万博の盛り上げに貢献できるよう、品質の確保はもとより、施工中の安全衛生管理にも万全の対策を講じるなど全力で尽くす」と述べている。

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