◇世界とのつながりを伝えたい◇
東京・市谷にある国際協力の情報発信拠点「JICA地球ひろば」で案内役を務める。
高校や大学で途上国に思い入れのある恩師に出会った。大学のボランティア部で青少年育成に関わり、「経験を生かそう」と、卒業と同時に青年海外協力隊としてモンゴルで青少年活動に従事しようと決めた。訓練の直前に東日本大震災が発生。海外に初めて救援隊を派遣するなどモンゴルの日本への支援を知り、「恩返し」の気持ちも抱いて2011年6月に旅立った。
首都ウランバートルから約500キロ離れた北部のスフバートル市で、職業訓練校の15~18歳の生徒にピアノやダンスなどを放課後に教えた。働くための技術習得を優先する生徒らと向き合う中で心掛けたのは「諦めずにできることを増やしてもらおう」。意欲と連帯感の高揚が間近に分かり、職業訓練校の音楽の全国大会に出場。多くを学ぶことができた貴重な2年間となった。
中学校講師や協力隊訓練所スタッフなどを経て、20年8月から案内人に。震災から10年、ひろばは企画展「災害にもっと強い世界をめざして」を実施中。「日本の災害経験が途上国の防災・復興にどう生かされているか、災害に備え自分たちにできることを考えてもらいたい」。協力隊の経験も中高生らに伝え、「世界とのつながり」を意識してもらおうと考えている。
(おかやま・めぐみ)
0 comments :
コメントを投稿