2019年5月10日金曜日

【小田急電鉄、今後の事業方針公表】向ヶ丘遊園周辺や下北沢駅上部の開発推進

向ヶ丘遊園の跡地利用イメージ
(小田急電鉄決算説明会資料より)
小田急電鉄は、2018年度から3カ年の中期経営計画に基づく、今後の取り組みをまとめた。ホームドアの整備をはじめとした安全な鉄道システムの構築を進めるとともに、街づくり関連事業を一段と強化。複々線化に伴って地下化した区間のうち、東北沢駅~世田谷代田駅間の地上部の整備計画を19年に東京・世田谷区とともに策定する。向ケ丘遊園(川崎市多摩区)の跡地利用を巡る検討なども進める。

 街づくり関連事業のうち東北沢駅~世田谷代田駅は「下北沢地区上部開発」として、全体の整備計画をまとめる。鉄道上部の面積は約2万7500平方メートル。地域と連携しながら下北沢エリア一帯の価値の向上を目指す。

 向ケ丘遊園は「人と自然が回復しあう丘」をコンセプトに、約16万2700平方メートルを開発区域として整備を進める方針を打ち出している。自然体験(3万9300平方メートル)、商業施設(2万9900平方メートル)、温浴施設(2万5600平方メートル)などのエリアに分け、地域の自然を体験できたり、非日常を感じられたりする空間を整備する。竣工は23年度を予定している。

 ホテル施設は20年度までに15施設を整備する計画で、4月までに4施設を開業させた。インバウンド(訪日外国人旅行者)をターゲットとしたグループ全体の収益目標(20年度230億円)を18年度に前倒しで達成。目標を上方修正し、20年度は280億円に再設定した。

 18~20年度の投資計画は、維持・更新1947億円、成長投資1148億円の計3096億円。沿線では新宿駅(東京都新宿区)、海老名駅(神奈川県海老名市)といった利用客の多い駅の開発・整備、郊外の駅の利便性向上事業なども進める。

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