新年度に入り、朝の通勤電車の混雑がひどくなったように感じる。乗り換えのターミナル駅のホームは人であふれる。東京に住み、都心で働く身で東京一極集中を嘆いても説得力はゼロ。それは承知の上で、何とかならないものかと思う▼経済産業省が先日、地方移住促進策の一環で、地域の生活コストを「見える化」するシステムを作った。全国の市区町村別に、家族構成や職業、住宅の取得方法などによる平均的な家計収支と、利便性や子育て・教育、医療・福祉など暮らしやすさを貨幣価値に置き換えて示す▼費用と便益の比較で、どこに住めばより少ないコストで良い暮らしができるかが分かる仕組みだ。同条件での上位ランキングを知ることもできるなかなかの優れ物である▼当然、家族持ちには地方都市に住む方が費用便益比で有利との結果が出よう。一度試してみるとよい。システムが狙い通りの効果を挙げるかどうか注目したい▼政府の「まち・ひと・しごと創生本部は」は6月に15年度の基本方針を出すという。地方創生の機運も最近は一時期ほどではないように見える。政策の継続が重要だろう。
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