2015年6月9日火曜日

【成田空港、がんばる】楽しめて魅力を感じてもらえる空港づくり進む

第1旅客ターミナルにある「カブキゲート」
1978年の開港から35年余り。日本の空の玄関口として大きな役割を果たしてきた成田空港がより楽しめて、快適さを感じてもらえる施設づくりに力を注いでいる。6月2日に航空機の発着回数が開港から500万回に達した成田空港。格安航空会社(LCC)の新規就航や増便が相次ぎ、国内線の発着もここに来て増加傾向にある。空港利用者が増えている中で、成田国際空港会社は、ターミナルビルに入る商業エリアの大規模リニューアルや大空間休憩スペースの新設、日本の伝統文化や独自性のある技術を発信するための拠点づくりなど、さまざまな策を矢継ぎ早に講じている。
 羽田空港が国際化して以降、都心へのアクセスや航空機の発着回数などを背景に、どちらかといえば劣勢を強いられる印象が強かった成田空港。利用者目線の施設づくりによって、その魅力は徐々に増しつつある。
 15年に入り、成田空港は3月のLCC専用ターミナルビル供用、4月の第1・第2旅客ターミナルビル連絡通路・大空間休憩スペース完成と、大規模な施設改修が相次ぐ。規模の大きさだけでなく、空港利用者が楽しめる空間づくりでも、歌舞伎体感型ギャラリーショップ「カブキゲート」が3月、第1旅客ターミナルビルに完成。第2旅客ターミナルビルの本館とサテライトをつなぐ通路には、最新のトイレが体感できる「GALLERY TOTO」もオープンした。

4月24日にオープンした第1旅客ターミナルの「ナリタ・スカイ・ラウンジ・和」
 各施設に共通するのは「和テイスト」や「おもてなし」など、日本の特徴が分かりやすく発信でき、外国人の方々にもなじみやすいというコンセプト。カブキギャラリーのオープン時に、成田国際空港会社の夏目誠社長は「歌舞伎は日本を代表する伝統芸能で、外国にも多くのファンがいる。世界への表玄関である成田空港のシンボル的な施設になる」とコメント。来場者に楽しんでもらえる施設運営にあたるとした。一方、空港内にトイレ体感施設を設けたTOTOは、日本を訪れた外国人にきめ細かい心遣いが満載のトイレを使ってもらうことで、ウォシュレットに代表される自社製品をより知ってもらうことを狙う。

新しい和風庭園は竹林としだれ桜を植栽した庭園を改修
 これまで紹介した施設づくりとは趣が異なるかもしれないが、今月も成田空港には新しい施設がお目見えする。第1旅客ターミナルビル前のロータリー近くにハス池を中心とした和風庭園が出来上がり、22日にオープン予定だ。可憐なハスの花を、海外からの来訪者を歓迎するシンボルに、成田空港は今後も2020年の東京五輪・パラリンピックの見据え、施設づくりに注力。「施設整備を伴う施策は早めに対応する」方針だという。
 

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