2015年6月9日火曜日

【土木学会映画コンクール】中部地域づくり協会が優秀賞受賞



 ◇南海トラフ地震の発生メカニズムを紹介◇

 中部地域づくり協会(福田晴耕理事長)は、14年度(第26回)土木学会映画コンクールの優秀賞を受賞した。10年度(第24回)に受賞した「忘れない、東海豪雨」に次いで2回目。12日に東京都千代田区のホテルメトロポリタンエドモントで開かれる土木学会15年度定時総会で表彰式がある。
 受賞作品は、巨大地震への備えの重要性を描いた「迫り来る南海トラフ巨大地震に備えて」。DVD制作は、同協会の地域づくり技術研究所(境道男所長)が中心となり、映像制作会社の協力を得て制作。約100本をつくり、学校や自治体へ配布した。
 土木学会映画コンクールは、64(昭和39)年に第1回を開催以来、2年に1度実施。従来は、土木学会選定作品のうちコンクールへの応募のあったものを対象にしていたが、04年(第21回)から一般公募を開始した。名称も「映画ビデオコンクール」から「映画コンクール」に変更。
 14年度は、最優秀賞1件、優秀賞3件が選ばれた。「迫り来る南海トラフ巨大地震に備えて」は、地震発生メカニズムを紹介し、濃尾地震や安政南海地震、宝永地震など過去の巨大地震のほか、阪神・淡路大震災や東日本大震災などにも触れ、先人が残した過去の教訓を忘れず、巨大地震への備えの重要性を訴えている。
 福田理事長は「中部地域は地形が急峻で自然災害のリスクが高い。過去の災害に学ぶことで、防災意識を高めてもらいたい」。境所長は「実体験を語る人が少なくなっており、過去の教訓を映像で残し、広く啓発することは、今を生きる人間の使命だ」と語る。

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