人材サービス世界大手ランスタッドの英国法人は、同国の建設業界で働く女性の割合が、2015年の20%から20年には26%に伸びるとする調査報告を発表した。報告書は、05~10年は微増にとどまった女性比率が10~15年には急激に高まったことを示し、「業界内の企業文化に良い変化が生まれれば、さらに女性の活躍が増える」と結論付けている。
英国の建設業界で働くすべての女性のうち、管理職は05年にはわずか6%だったが、15年には16%に増えたことが分かった。自社のダイバーシティー(人材の多様化)戦略について女性労働者に尋ねたところ、女性の採用・登用に「積極的」、もしくは「非常に積極的」だと答えたのは約半数。05年時点では、7割以上の企業が女性の採用に特に関心がなかったとした結果から劇的に改善したと分析している。
女性が建設職種から離職する理由を尋ねた調査では、労働条件のフレキシビリティー(柔軟性)がないことを挙げる人が最も多かったという。ほかに、職場での差別や長時間労働を理由とする離職も多いことが分かった。
一方で、娘やめいといった家族や女性の友人に建設業への就職を勧めると答えた回答は4分の3以上に上った。調査を担当したランスタッドUKの建設・不動産部門トップ、オーウェン・グッドヘッド氏は、今後着実に増える女性社員が活躍できる環境を整えるには、「業界や企業の文化に革命的な変化が必要だ」と訴えた。
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