品川駅新設工事の施工位置図 |
品川ターミナル駅の施工者については指名見積もり方式で選定。今回は対象の工事エリア(長さ約450メートル×幅約60メートル)を、南工区(長さ約300メートル)、北工区(同約150メートル)に分けた上で、東京駅寄りの北工区の土留め壁構築と掘削工(地下約10メートル)を先行して発注した。清水JVとの契約金額は非公表。工期は21年2月10日までの約5年半。
既設駅舎の直下に開削工法で建設する品川ターミナル駅は、開業の27年までの工期を要する。敷地面積は約3・5ヘクタール。地上からホーム階までの深さは約40メートル。
計画では、新幹線駅を支える形で地下に構築するため、段階的に工事を進める。まず新駅両側に山留め壁を構築した後、東海道新幹線を通常運行させながら躯体部分の受け替え工事を行う。並行して重機で土砂を掘削・搬出しながら新駅の地下構造物を上から下に順次構築していく。構造物の完成後、掘り起こした部分の地盤を埋め戻す。
リニア新幹線品川駅の施工フロー |
同社の柘植康英社長は17日の定例記者会見で「北工区については、全工程一括ではなく、工程の前半部分を一区切りとして契約を締結することが合理的と判断した」と説明。品川、名古屋の両ターミナル駅や南アルプストンネルなど難易度が高く、長期間にわたる工事については「経済情勢の変化や災害の発生、建設資材の高騰、用地取得の遅れ、工事の難航など、さまざまな困難な事態が想定される。そうした事象が発生した場合には、必要に応じて工事ペースを調整するなど、健全経営と安定配当を堅持しながら工事を完遂する」との見解を示した。
品川ターミナル駅の北工区で残る構造物受け替え工事、掘削・区体構築・設備工事については今後、別途発注する。発注方法(一括・分割)は未定。施工者の選定手続き中の南工区については、発注方法を含めて協議を進めている。
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