常総市内ではライフラインの復旧にも多くの建設会社が出動している |
◇鹿島・大成建設・建協支部ら奔走◇
鹿島、大成は、国土交通省関東地方整備局と日本建設業連合会(日建連)関東支部の災害協定に基づく初動活動として緊急対応を実施。鋼矢板の打設に向け、荒締め切り工事を行っている。協力会社を通じて埼玉や千葉などからもダンプトラックを調達し、大量の土砂を搬入。車両は、他県の現場からも回してもらっているという。
「国交省のストックヤードのほか、近隣の採石場などあちこち奔走して土砂を調達している」と鹿島の担当者。大型車1台しか通れない堤防上の道路を効率よく使って作業を進めている。「現場の判断で軸を決め、国交省と協議しながら作業している」と語るのは大成の担当者。急ピッチで土砂を盛り立てている。
茨城建協常総支部では、本社が破堤場所に近い新井土木をはじめ被災した会員がいるが、近隣の緊急対応に出ている。新井土木は、関東整備局から鬼怒川の管理工事を請け負っており、若宮戸地区に出動要請があった。日立建機日本と連携し、フォークタイプのアタッチメントを装着した油圧ショベルなどを駆使。土砂やがれきを撤去している。自然盛り土区間のため、がれき撤去後に大量の土のうを積み上げる。現地の作業指揮者は「雨が降れば大変なことになる。突貫で作業したい」と話した。
常総支部は、職員が10日深夜に避難する事態に陥ったが、事務員の齊藤初枝さんらが会員の被災状況の把握や会員間の連絡に奔走。事務所のトイレは、警察関係者などに貸し出している。同支部に隣接する国交省下館河川事務所鎌庭出張所(淺野貴浩所長)は、鬼怒川破堤部以外の対応を中心に活動中だ。
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