相模原市が4月に本格運用を開始した道路の欠損部分などの不具合を市民が通報できるスマートフォン用アプリ「パッ!撮るん。」による通報が8月末で254件を数えた。このうち実際に補修などの対応が完了したのは124件。市民と協力して市内の道路の安全・安心を守る取り組みが軌道に乗り始めている。
「パッ!撮るん。」は、スマホに搭載されたカメラやGPS(全地球測位システム)の機能を活用し、道路の破損状況などをメールで知らせるシステム。市民が日常、道路を使用する中で目にした路面やガードレールなど施設の不具合をその場で市に連絡。連絡を受けた担当部局が確認し、補修などの迅速な対応に役立てる。アプリは、公募型プロポーザルで選定されたアーバングラフィック(相模原市淵野辺)と市が共同で開発した。
アプリは市のホームページから無料でダウンロードできる。利用方法はアプリを起動して危険箇所を撮影。GPSで示された通報箇所所を確認してメールで送信する。ダウンロード数は8月末時点で累計1568件。同種のシステムは千葉市が先行して「ちばレポ」を運用しているが、全国的にも導入例は少ないという。
通報内容では「車道に段差がある」「車道に穴が開いている」「歩道に穴が開いている」「照明灯が切れている」「カーブミラーが壊れている」などが多いという。担当する都市建設局土木部路政課では、国道に関する通報で国が管理するものについては(国道16号、20号など)関東地方整備局相武国道事務所に補修を依頼。緑道や公園に関する通報は市の公園課に対応を引き継ぐ。
従来の電話による通報に比べ、破損箇所が画像で確認できることやGPSで場所の特定ができることなど、作業効率が格段に上がったという。市は所管する道路の維持管理に役立てるため、引き続き広報やリーフレット配布などで市民へのPRを強化する考えだ。
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