2015年9月8日火曜日

【記者手帖】人間関係深める大会に


 土木学会関東支部が主催する学生を対象にした第21回「コンクリートカヌー大会」が、8月29日に埼玉県戸田市の荒川調節池「彩湖」で開かれた。大会を取材したのは今年で5回目だが、高校や大学などで土木を学ぶ若者が、工夫を満載した手製のカヌーで水上レースを争う姿は毎年新鮮だ◆特に最近は、高校生の強さが際立っている。艇の出来栄えを含む総合部門では、宮城県石巻工業高が3連覇を達成した。「高校チームは先生の熱意も強く、前年の主力選手が卒業しても、艇を作る技、こぐ技が安定している」と大会関係者◆この面白さがもっと世の中に広まってもいいと思うが、取材の常連がわれわれ一部の建設専門紙や、出場校の地元メディアなどにとどまっているのは残念だ。主催者はPRの仕掛けなどに一層力を入れるべきだ◆参加する学生たちが大会をもっと楽しめる工夫も必要だと感じる。学生たちは北は東北、南は九州から埼玉まで遠征してくる。めったにない学生同士の出会いの機会は、互いに良い刺激になるはずだ。勝負に加え、意見交換の場なども設ければ、人間関係も深まるのではないか。(も)

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