JR東海は17日、リニア中央新幹線(東京・品川~名古屋間)のうち、東京側のターミナル駅になる品川駅(港区港南)新設工事の一部の施工者を清水建設・名工建設・三井住友建設JVに決めた。契約金額は非公表。2分割した工区(南、北)のうち、北工区の土留め壁構築と掘削工を担当する。工期は21年2月10日まで。
品川ターミナル駅は、既存の東海道新幹線品川駅直下に開削工法で整備する計画。敷地面積は約3・5ヘクタール。地上からホーム階までの深さは約40メートルとしている。
新駅は、東海道新幹線の既存駅を支える形で地下に構築するため、段階的に工事を進める。まず新駅両側に山留め壁を構築した後、東海道新幹線を通常運行させながら躯体部分の受け替え工事を行う。並行して重機で土砂を掘削・搬出しながら新駅の地下構造物を上から下に順次構築していく。構造物の完成後、掘り起こした部分の地盤を埋め戻す。
品川ターミナル駅の施工者は、指名見積もり方式で選定。今回は対象の工事エリア(長さ約450×幅約60メートル)を、南工区(長さ約300メートル)、北工区(同約150メートル)に分けた上で、北工区の土留め壁構築・掘削工事を先行発注した。
同工区で残る構造物受け替え工事や掘削・躯体構築・設備工事は今後、発注方法を含めて協議している。
リニア中央新幹線関連の本体工事は8月、初弾案件の「中央新幹線南アルプストンネル新設(山梨工区)」の施工者が大成建設・佐藤工業・錢高組JVに決まっている。
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