2015年9月2日水曜日

【回転窓】多様化より重要なのは

 〈ユニクロ、週休3日制導入〉〈リクルート、全社員に在宅勤務制〉-。最近、そんな新しい働き方をめぐるニュースがメディアをにぎわした。週休3日にも在宅勤務にも縁のない身からすると、ちょっとうらやましく感じたが、よくよく考えてみればそう簡単ではないようだ▼ユニクロの週休3日は土日曜出勤が必須の上、変形労働時間制を活用して1日10時間勤務。なかなかつらそうだ▼在宅勤務も通勤時間が無いのはよいが、自宅が仕事場では気の休まる間がないのでは。仕事とプライベートの境目が曖昧な中でひたすら結果を求められれば、際限のない長時間労働になったりしないだろうか▼建設業界には、時間外労働に上限を定めなくてよい労働基準法上の適用除外業種から建設を外すべきではないかとの声があるそうだ(本紙8月19日付)。現状のままでは他産業との人材獲得競争を勝ち抜けないというのである▼週休3日や在宅勤務が話題になる業種とは随分な違いだが、働き方改革の原点はやはり労働時間の短縮だろう。勤務形態の多様化ももちろん結構だが、まずは時短。そこを忘れぬようにしたい。


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