大型連休は車で移動する人が増え、交通事故の発生件数も普段より多くなる傾向がある。シルバーウイーク中も各地で事故が発生していた▼日本に限らず、急速な経済成長で車の利用が増える新興国でも交通事故の多発が深刻な社会問題という。安全に対する考え方は国によって異なるが、建設会社の幹部から、米国とドイツの交通ルールを引き合いに、国民性の違いを聞いたことを思い出した▼米国は車で右折する際に赤信号でも運転手の判断で曲がれるそうだ。事故は運転手の過失だ。ドイツは高速道路の走行速度を原則無制限としながら、必要な区間には速度規制を定め、違反は厳しく取り締まる▼つまり米国は自己責任の文化、ドイツは規律の文化という。日本はその中間で、自己責任と規律を求める文化とか。加えて、日本人の特筆すべきところは他人を思いやる気持ちが強いことだそうだ▼ルールが整備されても、守る側の意識がしっかりしていなければ意味をなさない。日本は規範意識を育てる道徳教育にあらためて力を入れ始めた。事故は多くの人を不幸にする。各国に道徳教育が広がることを願う。
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