2018年1月19日金曜日

【自立飛行ドローンやAI画像解析の実験展開】三菱地所、東京・丸の内エリアを先端技術の実証フィールドに

三菱地所は、東京・丸の内エリアを先端技術の実証フィールドにする取り組みを展開している。

 自立飛行するドローン(小型無人機)を使ったインフラ点検業務や、人工知能(AI)による画像解析を活用した来街者対応といった技術の有効性を検証する。

 昨秋の「総合防災訓練」では、今後発展が予想される無線通信技術「LPWA(ローパワーワイドエリア)回線」で社員の位置情報を把握する実験も実施した。

 インフラ点検業務の実証は丸の内熱供給(東京都千代田区、辻正太郎社長)と、ドローンの安全飛行管理システムの開発などを手掛けるブルーイノベーション(同、熊田貴之社長)との共同で2月6日に実施する。

 JR東京駅近くの丸の内オアゾ周辺の地下にある熱供給用洞道内に自立飛行型ドローンを飛ばし、洞道内を往復させたり動画を撮影させたりする。衛星利用測位システム(GPS)が活用できない地下空間で、ドローンが自らの位置を認識しながら狭小な洞道内を自動航行するため、実験の難易度が高いという。

 22日には新丸の内ビルディング(東京都千代田区)で、ビル内のカメラで撮影した映像をAIが解析し、道に迷って辺りを見回すなど来街者の「困っている動き」を自動検知するシステムを検証する。従来は警備員が目視で行っていた見回りをAI分析で補助。きめ細かい状況把握や対応の実現などを目指す。実験は綜合警備保障らと共同で実施する。

 昨年のLPWA回線の実証実験では、大手町ビル(東京都千代田区)に設置した受信機で、ビルの内外にいるGPS端末を持った社員の位置情報を把握することに成功した。現在は、同回線の技術を他分野でも活用する方向で検討しているという。

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