2018年1月4日木曜日

【近く募集要項公表】豊橋新アリーナ、建設・運営で民間からの事業提案公募へ

 愛知県豊橋市は、豊橋公園内に計画している新アリーナの建設・運営について事業提案を民間から募る方針を固めた。2月にも募集を開始する。

 新アリーナはプロバスケットボール・Bリーグの試合開催を前提に、プロスポーツをエンターテインメントと捉えて〝観る〟〝楽しむ〟を実現する空間づくりを基本コンセプトにする。民間の事業ノウハウや資金を最大限活用して施設をプロフィットセンター化するとともに、鉄道駅から徒歩圏内という立地を生かしながら、劇場や美術館、路面電車、商店街との連携を図って街のにぎわいを呼び起こす。

 新アリーナはBリーグ・三遠ネオフェニックスの本拠地として利用を想定。コンベンションやコンサートなどで幅広く活用。興行価値の高いイベントを開催することで利用料収入を拡大し、運営キャッシュフローの黒字化を目指す。

 経済産業省の「魅力あるスタジアム・アリーナを核としたまちづくりに関する計画策定等事業」を活用し、昨夏に三菱UFJリサーチ&コンサルティングが策定した調査報告書では、新アリーナの規模を延べ1万3000m2と想定。Bリーグトップカテゴリーの座席数基準(5000席以上)を満たす規模にするとした。

 新アリーナを地域のプロフィットセンターとして機能させる運営面のポイントには▽収益確保が可能な利用料単価の設定▽興行利用日数の最大化▽主要施設以外の収入確保▽人件費の最小化▽必要最低限のインフラ整備-を列挙。公共施設の整備・運営における教訓を踏まえ、施設・設備を過大な仕様にしない設計にすることで、人件費や維持管理費が抑制できるとした。アリーナの稼働率を上げることで収益力を高めて事業の安定化を図ることもポイントとなる。


今後、募集要項を策定して公表。民間事業者を対象に建設・運営に関する事業提案を募る。同市は新アリーナを核としたまちづくりを進めて国内外から幅広い人の流れを呼び込み、地域活性化につなげる。総合エンターテインメント型のアリーナを実現してプロスポーツ、コンサート、コンベンションといった大規模イベントを開催すると同時に、地域のスポーツ大会や市民活動にも施設を役立ててもらい、世代を超えた交流の実現を目指す。

 同市の佐原光一市長は昨年3月に首相官邸で開かれた会合で新アリーナ構想を紹介し、政府や各省庁に対して①新アリーナを核としたまちの活性化に関する支援の充実②民間投資への税や資金調達に対する支援③都市公園において民間事業者による柔軟な施設運営を可能にする制度の整備-の3項目を要望していた。

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