当の本人は誇らしくもあり、少し照れくさくもあるかもしれない。工業系高校の校舎を囲むフェンスに掲示されている二つの横断幕を見て、そんな生徒たちの顔が目に浮かんできた▼横断幕に書かれていたのは、電気工事コンテスト関東大会に出場した生徒と、電気主任技術者の資格試験に合格した生徒の名前。後者の幕には「難関 国家資格合格」とある。生徒の頑張りをたたえつつ、合格者をもっと出そうという学校側の熱の入れようが伝わってくるようだ▼身近な地域にある学校とはいえ、そこで学ぶ生徒が挑んだ大会や資格試験などの結果を知る機会はほとんどない。ホームページを見れば入手できる情報もあるが、横断幕や垂れ幕は学校と地域をつなぐ貴重な掲示板の役割を果たしているとも言えよう▼建設業法に基づく施工管理技術検定は、来年度から建築と土木に続きすべての種目で2級学科試験が年2回に増える。この見直しで期待されるのが高校生の受験・合格者増である▼資格取得はこれからのキャリア形成を大きく後押ししてくれる。担い手を確保・育成していくためにも受験機会の拡充策を歓迎したい。
0 comments :
コメントを投稿