2018年1月16日火曜日

【回転窓】レジェンドの心技体

約4週間後の2月9日、韓国の平昌(ピョンチャン)で23回目の五輪冬季競技大会が開幕する。既に競技施設は完成。比較的緯度が低く降雪量に不安の声があるものの、人工降雪機をフル活用して競技開催に備えているそうだ▼日本選手の活躍とメダル獲得に早くも期待が膨らむ。中でも現役でありながら「レジェンド」と尊敬を集めるノルディックスキー・ジャンプの葛西紀明選手の動向からは目が離せない▼史上最多8度目の冬季五輪。1992年のアルベールビル大会に19歳で初出場し、不惑を超えてなおトップレベルの成績を残し続ける。トレーニング方法や道具の進化などによって選手寿命が延びているとはいえ、四半世紀にわたって第一線で活躍するのは至難の業だ▼勢いと成長力の若手時代、技と力がバランスする中堅時代、そして年齢からくる身体の衰えを知識と経験、探求心でカバーする熟練の域に。長い競技生活を通じ心技体のバランスを絶妙にコントロールするすべを身に付けたのだろう▼心身の健康を保ちながら自らの能力を磨き続ける。多くの社会人にとって葛西選手の歩みは見習うべきところが多い。

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