2018年2月8日木曜日

【回転窓】安定輸送に必要なものは

朝の通勤の駅で電車の遅延を知らせるアナウンス。声の主の駅員には非はないと分かってはいても、つい舌打ちが出てしまう。あらかじめ時間に余裕を持って行動していればそれほど焦ることもないのだろうが、なかなかそうはいかないという方も多かろう▼交通ネットワークが多重化していれば振り替え輸送で難を逃れることもできるが、これは電車やバスが網の目のように走る都心部での話。公共交通機関がぜい弱な郊外や地方では、トラブルによる交通の混乱は長期化しがちである▼大雪に伴う長時間にわたる列車の立ち往生や新幹線の台車の亀裂など、このところ鉄道の輸送障害が各地で相次いでいる。国土交通省は先週、有識者による検討会を設置。再発防止策やトラブル発生時の影響低減方法などを議論し、今夏をめどに成果をまとめるという▼トラブルが頻発する背景には人材育成や人手不足などの問題があると指摘する声も。そうしたことも原因なら、問題の抜本的解決には時間をかけた取り組みが必要になろう▼どんな状況にも焦らず、決して人に当たらない。利用者としての対策ならきょうにも始められる。

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