2018年2月13日火曜日

【回転窓】春までもう少し

今冬最強の寒波、記録的な降雪、立ち往生した長い車列。立春が過ぎたとはいえ、列島各地から届くニュースは寒さに震えるものが目立つ▼春を語るのは気が早いかもしれないが、その足音は少しずつだが聞こえ始めている。青い桜のような花を咲かせるわすれな草、開花した苗も出回るクリスマスローズ、薄紅や黄桃が色鮮やかなパンジー。春を彩る花々は苗の出荷が最盛期を迎え、花屋の軒先もずいぶん華やかになってきた▼関東でも温暖な地域は、今月下旬から菜の花が見ごろを迎える。幼児の背丈ほどもある菜の花畑と早咲きの桜の名所が重なる場所なら、春の訪れを告げる黄色とピンクの花が咲き誇る光景が楽しめる▼東京からほど近い場所にある里山では、翌春に備えて地域の小中学生が毎秋に菜の花の種をまくそうだ。桜の巨木の周りや、のどかに走る列車が草木を揺らす線路沿いなど、種は写真映えする場所を選んでまく。地域の善意は多くの人を楽しませてくれる▼来週には二十四節気で雪が雨に、氷が水に変わる「雨水」を迎える。遠くない春を楽しみに待ちながら、まずは何かと多忙な年度末を乗り切ろう。

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